丸子(まりこ)・水神社(すいじんじゃ)
「水神社」は、静岡市丸子6丁目にある小さな神社です。
近くの人の話では、大昔、ここの「丸子川」が決壊して、人が3人亡くなってしまいました。
川を鎮めるために「水神社」が創られたそうです。




小さい境内には 「椋木」(ムクノキ)があります。
「椋木」(むくのき)は、手のかからない、とても丈夫な木で樹齢が千年を超える木もあることから、 花言葉は「長寿」 「強い力」「永遠」です。ここの 「椋木」 は、 樹高は、20. Om・目通り幹囲は、4.5m「丸子稲荷神社」 の 「椋木」 (ムクノキ)とほぼ同じです。
祭神・「瀬織津姫命」(せおりつひめのみこと)を祀っています。
川が静かに流れている様子を 「せせらぎ」と言いますが、 川の瀬には「平瀬」と「早瀬」があります。 波立ちのあまり見られないところを 「平瀬」で、流れが早く白波がたっているところを 「早瀬」 と呼びます。
「瀬織津姫命」 は、このような川の「平瀬」 「早瀬」の神で、 他に「滝の神」「池の神」・「沼の神」とも言われ「水辺の穢 (よご)れを清める神様」です。
また「龍神」・「弁財天」とも言われています。
ここの「水神社」は「瀬織津姫命」 が 「丸子川」 の洪水などの浸水災害から守ってくれるようにと、この地に祀られたのでしょう。
では、それ以外に 「瀬織津姫命」は、どのような神様でしょうか?
古事記・日本書紀には記されていない神で「水神」や「祓神」(はらえがみ)「瀧
神」(りゅうじん)の神です。九州以南では海の神ともされている「祓戸四神」(はらえどししん)の一柱で「人の穢(よごれを浄める女神」です。
祭り時、神社の神職(神官・神主)が祭祀に先立って「祝詞」(のりと)を申し上げますが、この祝詞は、格式の高い「祓戸大神」 (はらえどのおおかみ)を奏上(そうじょう・天子に申し上げること)します。「瀬織津姫命」は、この「大祓詞」(おおはらえことば)にでてくる神様です。下の枠内の本文を参考に・・・・・
祝詞(のりと)をあげる時の 「祓戸大神」(はらえどのおおかみ)
「遺る罪はあらじと、 祓えたまい清めたまう事を、 高山の末、 短山の末より、サクナダリに落ちたぎつ、 速川の瀬にます、 瀬織津姫という神、大海原に持ちいでなむ。 かく持ちいでいなば、 荒潮の潮のやおじの、 やしおじの潮の、やおあいにます、 速開都姫という神、持ちカカ呑みてむ。 かくカカ呑みてば、 気吹戸主とい神、根の国、底の国にいぶきはなちてむ。 かくいぶきはなてば、根の国、底の国にます、速佐須良姫という神、持ちさすらいうしないてむ。」
おさだ歴史友の会 大木勝敏様 資料より